労使トラブル110番

「2週間後に育児休業を取得したい」という男性職員の対応

                       

Q
 男性職員が「妻がもうすぐ出産するので育児休業を取りたい」と相談してきました。育児休業は男性でも取得できるというのは知っていますが、実際、彼がいないと現場がまわらないので困っています。
 妻の出産予定日は2週間後に迫っているそうです。本人の希望としては、出産予定日当日から3か月の育児休業に入りたいということです。希望通り認めなくてはいけないのでしょうか?


A

【男性も育児休業を取得できる】


 2022年より「出生時育児休業(産後パパ育休)」が創設され、産後8週間以内に最大4週間取得できるようになりました。今回のように3か月の休業を希望する場合は、
 ・産後パパ育休(最大4週間)を取得した後に育児休業へ移行する
 ・育児休業のみを取得する
のいずれかとなります。
 なお、「男性は産後パパ育休しか使えない」と誤解されることがありますが、男性でも通常の育児休業制度を利用できます。


【育児休業中に就労が可能な範囲】


 産後パパ育休では、労使協定を締結し、かつ本人が合意した範囲内で就労することが可能です。引継ぎや代替が難しい業務がある場合は、就労について相談してもよいでしょう。ただし、制度の趣旨は「産後の母体の負担軽減と育児・家事のサポート」であるため、過度な就労にならないよう配慮し、本人の同意を得ることが必要です。
 一方、通常の育児休業では原則として就労はできませんが、本人と合意した場合に限り、急なトラブル対応や欠員対応などの「一時的・臨時的な業務」は認められています。月10日(80時間)以内の就労であれば育児休業給付金の支給要件も満たします(賃金により給付調整あり)。
 「彼がいないと現場が回らない」という状況であっても、制度の範囲内で最小限の就労を依頼しつつ、本人の希望を尊重した計画を立てるのがよいでしょう。


【申し出の時期】


 女性の場合は身体の変化もあり、妊娠中期に職場へ伝えることが一般的ですが、男性の場合は「妻の妊娠」は本人が伝えなければ会社は把握できません。会社としてはなるべく早く知らせてほしいところでしょう。
 育児・介護休業法第6条では、育児休業開始日の1か月以内に本人より申し出があった場合、会社は開始日を最大1か月後までの任意の日に指定できると定められています。
 今回のケースでも、出産予定日当日(2週間後)ではなく、申し出の1か月後を育児休業開始日として指定することも法的には可能です。本人と話し合い、お互いが納得できるかたちを検討しましょう。


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