労使トラブル110番

元請けから「来ないでほしい」と言われた従業員を休ませた場合の対応

                       

Q
 建設業の現場であいさつができず、なかなか指示通り動かない従業員がいて、元請けからその人だけは来ないでほしいと言われてしまいました。その現場に行かせないとなるとやってもらう仕事がないため、2週間休ませたところ、本人より「退職します」「休んだ日の分の給与は払ってください。払われなければ労基署に行きます」という旨の手紙が来ました。しばらく返事をしないでいると、労働基準監督署から呼び出しの連絡が会社に来てしまいました。そもそも本人があまりにも態度が悪いためにこのようなことになったのですが、労基署にそのように説明してよいのでしょうか。


A

【態度が悪い従業員の対応】


 「あいさつをしない」「指示通り動かない」というのは確かに問題があります。特に建設業の現場では、指示を聞かないというのは危険につながる行為です。まずは周囲や本人に事実関係を確認した上で、始末書を書かせるなどの処分が適当でしょう。また、懲戒処分の前には必ず本人の弁明の機会を設けなくてはなりません。
 今回のケースは、こうしたステップを飛ばして、事実上の「出勤停止」処分にしたようですが、そうだとするとこの処分が法的に有効だとはいえないでしょう。


【休業手当を支払う場合】


 今回の2週間の休みを懲戒処分としての「出勤停止」(無給)にできないとなると、「欠勤」あるいは「会社都合の休業」の扱いとなります。本人が「休みたい」と希望したのであれば「欠勤」として無給の扱いでも問題ありませんが、今回の場合、そうではなく、会社から休むように指示をしたようですから、「会社都合の休業」として、「休業手当」の支払い義務があります。なお、雨で現場が休みになったから従業員を休ませるといった場合も同様です。
 休業手当は、平均賃金の60%以上とする必要があります。
 ※平均賃金の計算式:「事由発生日以前3ヶ月間の賃金総額 ÷ その期間の総日数(暦日数)」


【労働基準監督署の対応】


 まずは休業手当を支払うことです。おそらく監督官はその確認をするために呼び出しをしていますので、休業手当を支払い済みで、他に未払いなどがないようであれば、話はすぐに終わると考えられます。「そもそも本人があまりにも態度が悪いためにこのようになった」というのはたしかにそうでしょうが、今回の場合は懲戒処分には相当しないと思われるため、本人の問題を監督官に説明してもあまり意味がない可能性が高いです。


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