うつ病治療における「寛解」と「回復」の違いと意義| 年金相談の現場から-2025年7月|社会保険労務士法人 オフィスサポート


年金相談の現場から

うつ病治療における「寛解」と「回復」の違いと意義



Q
 うつ病による障害年金の請求をする過程で、初診日がいつなのかということで困っています。高校生の時にうつ病を発症したのですが、高校卒業時には医師から「寛解」という診断を受け、治療も中断したのですが、20歳を過ぎて就職した後に職場でのトラブル等の影響で再発してしまいました。一体初診日は高校生のときなのか、就職した後なのか、どのように考えればいいのでしょうか。



  A

【請求できる年金が違ってくる】


 たしかに初診日が高校生のときだとすれば、20歳前障害となりますから、障害基礎年金の請求となります。一方、就職した後が初診日だとすれば障害厚生年金と障害基礎年金の請求となります。
 そうすると問題は、「寛解」という医師の診断とその後の経過をどう評価するかということが大事になってきます。  


【「寛解」と「回復」の違い】


 うつ病が発症し、治療(精神療法、薬物療法、休息など)が導入されると抑うつ症状は少しずつ改善していきます。治療によってある程度うつ症状が改善してきた状態は「反応」と表され、治療を施している状態で、症状がほぼ消失すると「寛解」と呼ばれます。
 一定期間「寛解」状態が維持され、治療を終了しても症状が生じない状態だと判断されると「回復」あるいは「治癒」と呼ばれる状態となります。


【「再燃」と「再発」の違い】


 「再燃」は、回復に至る前に症状がぶり返してしまうことです。「寛解」状態での悪化ですので、治療に問題がある可能性が高く、自分の力ではまだ完全には治っていない状態です。
 一方、「再発」は、一旦回復した後に再びうつ病が発症してしまうことです。一定期間「寛解」状態が維持されたことで、治療を終了しても症状が再発せず、正常のままを保てると考えられる状態でしたが、他の環境その他の原因でまたうつ病が発症してしまったということです。

 こうした症状の経過とその都度の判断がどうだったのかを踏まえて、初診日がいつだったのかを判断することになります。主治医とよく相談してください。

 

※上記は、2025年7月時点の回答です。

【個別の状況をご相談ください】
年金制度は複雑ですから、個別の状況をお聞きして、親身に相談にのり、請求実務を承ります。老齢年金、障害年金、遺族年金等、実績は多数あります。

【報酬】
・相談・書類作成料3万円(消費税別)。
・実際に支給決定された場合、上記に加えて、年金額(年額)の2ヶ月分(消費税別)を頂戴します。
・残念ながら不支給となった場合には、3万円以外のお金はいただきません。

【お問合せ】
お気軽にお問合せください。
TEL:03-6280-3925 FAX:03-6280-3926
お問合せフォーム



時言 労使トラブル 年金相談

ハラスメント



ACCESS

〒169-0075
東京都新宿区高田馬場2-14-2
新陽ビル507号室
TEL 03-6280-3925
>>お問い合わせフォーム
>>詳しいアクセス情報

ページTOPへ