時言
災害大国
7月28日、熊本県はマグニチュード7.1、最大震度7を観測する大きな地震に見舞われた。死者39人、負傷者約400人、被害家屋1万5千超という甚大な被害だ(8月19日現在)。亡くなられた方に心からの哀悼の意を表し、被災した方たちにお見舞いを申し上げます。
驚いたのは、報道される避難所の状況が体育館での雑魚寝など10年前の熊本地震と同様だったこと。平成28年熊本地震では、直接地震で亡くなった方50人、災害関連死が222人と4倍超。劣悪な避難所の環境、自家用車内での避難生活が健康を急激に悪化させたためとされる。今回もこのあとの被災者のいのちと健康が心配だ。
国は「発災から48時間以内のトイレ・ベッド・食事の十分な提供」を示しているが、実態は著しく遅れている。避難所となる学校体育館のエアコン設置率は、熊本県では20%にすぎない。平成熊本地震のあと県が進めてきた「創造的復興」の復旧・復興のロードマップには、熊本空港を「大空港」に、八代港に大型クルーズを寄港させ「おもてなしエリア」になど、人々の生活よりも大型開発をテコにしようとしてきたことが読み取れる。
新聞の川柳欄に載った「武器だ核だと雑魚寝の国で」が話題になった。災害大国日本でほんとうの国土強靭化とはどうあるべきか考えさせられる夏だった。
2026年8月