時言
初任給30万円超えに思う
1.ファーストリテイリング社(ユニクロ経営)が2025年の新卒社員の初任給を33万円(年収ベースで500万円強)とし、新人店長は年収730万円とすると報道された。三井住友銀行も、ノジマ(家電量販店)も30万円の初任給とするようだ。人手不足で採用がうまくいかなくなって、尻に火が付いたということだろう。
2.いままで25万円とかの初任給を一気に30万円にする企業も多いようだが、じゃいままでなぜ上げてこなかったのかという疑問が湧く。23年度末で大手企業の内部留保金(利益剰余金)は600兆円。日本の企業は利益が出ても賃上げにお金を回さず、せっせとお金を貯めこんでいたということだろう。
3.中小零細企業はとてもこれに太刀打ちできない。必死に賃上げしたり、工夫したとしても追いつかない。それどころか人件費含めたコスト増に対応できずに倒産するところも増えている。
4.政府はしきりに「賃上げ」を求めているが、600兆円への適切な課税によって、中小企業援助にお金を回さなければ賃上げもままならないと思う。
2025年1月