時言
2024年上半期倒産件数4,887件の中身
1.帝国データバンクの調査によると、2024年上半期(1~6月)の倒産件数は4,887件(前年同期比22.0%増)だった。現状のまま推移すると、2024年の企業倒産は1万件を突破すると予想している。
2.負債総額が前年同期比で24.9%減少しており(9,065億円→6,810億円)、負債額が小規模な中小零細企業の倒産が増えている。負債5,000万円未満の倒産が全体の6割近くを占めている。
3.業種別にみると、サービス業が最も多く、なかでも医療業が目立つ。次いで、小売業だが中でも飲食店の倒産が目立つ。次いで、建設業で、職別工事、総合工事の増加が目立つ。
4.円安の影響で物価高倒産が増大している。道路貨物運送業の倒産要因として多いのが燃料価格の高騰と人手不足。建設業も建築資材と人件費の高騰が要因。焼肉店も食肉価格の高騰が経営を圧迫している。想定を上回るスピードで進む円安が、企業収益のさらなる悪化を招きかねない。
2024年7月