時言
世界でも異常な「成長しない国」
1.15日に発表された2022年7~9月期のGDPは実質で前期比0.3%減となった。外需の寄与度がマイナスになったこと、加えてGDPの5割強を占める個人消費が鈍化、前期比プラス0.3%の微増にとどまったことが成長の足を引っ張った。国際機関は2023年の世界経済が物価高の影響でさらに減速すると予想しており、外需はより厳しい見通しである。内需への切り替え、実体経済の立て直しが必要である。
2.異常な物価高に加え、増税(医療費負担、介護保険負担の増大等)が内需を冷やし、さらにコロナ感染「第8波」が到来したならばいよいよ深刻である。この10年間に1人あたり実質賃金は年収にして24万円も減っている。物価高が特に実質賃金の落ち込みを顕著にしている。
3.中小企業は賃上げをする余裕がないところが大半である。そこへの直接支援も含めた賃上げ対策を本格的にやらなければならない。「業態転換や生産性向上への補助制度」しか政府の予算措置はない。これでは打開できないのである。
2022年11月