時言
物価高騰と賃上げ
1.よく利用する安売りコーヒーのベローチェは最近ブレンド231円から250円に値上げした。グアテマラコーヒー200gも100円値上げ。週3回ぐらい行く和食の昼食屋(夜は飲み屋)のランチが1,000円から1,200円に一気に上がった。巣ごもりのときよく利用させてもらったレトルトカレーも値上げ。電気代、ガソリン代は言うまでもなく。異常な勢いの物価高はまだ続きそうだ。物価が上がっても賃金が上がればなんとかなるのだが、今年の賃上げ率は平均2%で、物価高騰にとても追いつかない。
2.物価高騰の要因は複合的背景がある。①コロナ禍からの経済回復に伴う国際的需要増=国際価格の高騰。②日銀の異次元金融緩和による円安誘導と輸入価格の上昇。③ロシアのウクライナ侵略と経済制裁によるエネルギーや小麦価格の上昇。食料と石油の輸入大国である日本への影響は大きい。ウクライナ侵略は水産物に与える影響も大きいと言われている。
3.円安誘導策の見直しを求める議論が出始めたにもかかわらず、日銀は「強力な金融緩和を粘り強く続ける」(黒田総裁)という姿勢で、円安は加速し続けている。アメリカの金融引き締め策による金利引上げに踏み切る中で、政府・日銀の姿勢が問われている。
4.さすがに政府も「悪い円安」(鈴木財務大臣)と評価したものの、打ち出した施策は非課税の子育て世代に5万円給付だけである。総合的経済対策、賃上げ対策、エネルギー対策などはいまだ打ち出されていない。
2022年4月