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非現実的な「Go To 五輪」


1.東京オリ・パラ組織委員会の森会長による女性蔑視発言は五輪中止・延期論に拍車をかけた。中止または延期を求める国民は8割を超えている。ボランティア辞退者が相次ぎ、島根県知事は島根県を走る聖火リレーの中止を検討しているという。にもかかわらずIOCも、政府も、東京都も開催するとしている。

2.テニスの全豪オープンでは、錦織選手を含めた72選手が、チャーター機にコロナ感染者が出たため2週間の完全隔離となった。当初、観客を入れていたものの、途中からロックダウンにより無観客となった。

3.世界でもコロナの封じ込めに成功したと言われているオーストラリアでさえこうなる。まして感染を抑え込めていない日本である。規模も全豪オープンの比ではない。無観客開催だとしても、選手とその関係者、メディア、ボランティアなど約10万人は入国する。オリ・パラを開催するというのは狂気の沙汰と言わざるを得ない。

4.さらにコロナ感染者の対応だけで医療体制は限界状況にあり、オリ・パラにとても割ける状況にない。ワクチン頼みといっても、その効果はいまだ試されておらず、7月開催にもとても間に合わないし、日本や先進国だけにワクチンが行き渡ったとしても世界的にはごく一部である。

5.日本のコロナ感染者数が下がっていると言われているが、PCR検査数が下がっているから感染者数が減っているように見えるに過ぎないと保健所職員は指摘する。「Go To五輪」は「Go To トラベル」の二の舞となる。





2021年2月

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